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2025-10-16

Renovation of the Year 2025に挑戦しています!


こんにちは。つみきの河野です。
昨年竣工した「M1住宅リノベーション」を、Renovation of the Year 2025 に出展しています。このプロジェクトに込めた思いと、その背景にある活動のことを少しご紹介します。

人間は、つくることをやめない

住居の工業化を象徴するセキスイハイムM1が、家族と100人を超える仲間の手によって“個を表現する住まい”へと生まれ変わりました。数ヶ月にわたるDIYの期間中、住むこととつくることの境界は溶け、誰もがつくり手になれる- リノベの担い手はもはや建築のプロだけではないのかもしれない – そんなリノベーションの未来を垣間見ました。

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市川で積み重ねてきた15年

舞台となったのは、私たちの拠点・市川市で行った参加型リノベーションの65件目のプロジェクトです。15年間で市内のワークショップに参加した人は、のべ千数百名。参加者が互いに関わり合いながら手を動かし、場所づくりを通して人と人、人と場所のつながりが生まれていく。その重なりが、人が相互に助け合って生きられる社会の土台の一部になればと願っています。

応援のお願い

ぜひ下記リンクより記事をご覧いただき、共感いただけましたら、ページ上部のハートマークから一票をお願いいたします。
Renovation of the Year 2025「人間は、つくることをやめない」掲載ページはこちら

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「つくる」とは何か

戦後の工業化の時代も、現代の個別多様化の時代も、どんなに技術が進歩してAIやロボティクスが多くの仕事を代替するようになっても、人は自らの手と体を使って「つくること」を手放さない。このタイトルには、そんな思いと確信を込めています。この考えは、2021年より東京大学・権藤研究室にて企画させていただいている連続講義「つくるとは」の序文にも書きました。この記事の締めくくりに、その序文を紹介します。

「つくること」とわたしたちの距離が、ここ数年で急激に縮まってきたと感じる。DIYという言葉はここ数年ですっかり市民権を獲得し、テレビ番組やYOUTUBEを毎日の様に賑わす。各地に眠る空き家を仲間でリノベーションをして活用する動きも、もはや珍しくない。デジタルファブリケーションの普及は、生活者や設計者に、ものや空間をつくる自由をもたらす。一体何が、忙しい現代社会を生きるわたしたちを、「つくる」ことに突き動かすのだろうか。

生きるためには、つくらなければならない。厳しい自然環境や社会の中で生きる延びるためには、雨風を凌ぐ住居や、生活を営むための道具をつくり続ける必要がある。生きるためにつくる – それは太古の時代から今に至るまで変わらない、人間の最も根源的な行為のひとつだ。

つくることには、もうひとつの重要な側面がある。それは、つくる行為それ自体が、人々に生きる喜びをもたらすということだ。誰もが一度は、何かをつくることに時間を忘れる程夢中になった経験があるだろう。何かを生み出せたその感動を一度味わうと、もう抜け出すことはできない。より高い精度と効率、未知なる創造を求めて、新たなモノや空間を夢中になって作り続ける。つくることは、人々の生き甲斐にもなる。ここに、つくるために生きる人々の姿を見出すことができる.

まだ見ぬものを追い求め、絶えず作り続けるこの精神は、現代社会の産業を推し進める原動力のひとつだ。人間の果てしない創造力によって、新たなモノや空間、テクノロジーが猛スピードでこの世界に生み出され続ける。市場主義経済はこの速度に拍車をかける。過剰と言っても良いほど激しい市場競争の中で、つくり続けなければ、生き残ることができないということもまた事実である。

わたしたちは、生きるためにつくるし、つくるために生きる。「つくる」ということは、人間の根源的な願望や必要性に根ざしながらも、現代社会で生きていくことの複雑さを抱えている。本レクチャーシリーズでは、主に建築分野における「つくる」という行為に焦点を当てる。変わり続ける実社会の中で仕組みを再構築し、実践を行う当事者たちをゲストに迎える。彼らとのディスカッションを通じて、つくるとは、どういうことなのか考えていきたい。

ぜひ、応援よろしくお願いします!
河野直

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