2013-08-26
13/08/26 建築家や職人が示す生き方
一泊二日の加子母から帰って来て、まだ心が落ち着かない。
学生時代に木匠塾 に参加せずして加子母のファンになってしまったぼくにとって、今回ほど人の想いに触れることはなかったからだと思う。
今回は中津川市加子母の「明治座」で行われた木匠塾シンポジウムへの参加を目的のひとつに、約半年ぶりに加子母へ。
4時間に渡る熱いシンポジウム後の懇親会では、
木匠塾で施工の指導をされている職人さんたちと初めてお話することができ、会話の中で、こんな質問をさせて頂いた。
「木匠塾に工務店側、指導者として関わられていて、一番の喜びは何ですか?」
別々の機会でお話することができた3人の職人さんが口を揃えておっしゃたことは
「彼らが、また加子母に戻ってきてくれること」
学生の技術が向上した時でもなく、製作物が完成した時でもなく、指導した学生から感謝される時でもなく。いつか何年後かに、彼らが加子母に来てくれることが、一番嬉しいと、何の迷いもなく。心にある長い時間尺度と深い愛情に、ぼくは衝撃を受けた。
建築家や職人とは職業の呼称であるだけでなく、生き方を示すのだと思う。職業としての技術の習得はもちろんのこと、関わる大切な人たちの、深い愛情と厳しさに心を開きながら、人間として、一生成長していく道を示すのだと思う。
加子母木匠塾とは、それが始まる0の地点なんだろう、と思った。
建築教育のあるべき姿を見た。
アカデミックに閉じない人と地に根ざした。愛情いっぱいの教育は、20年も前から始まっている。
p.s
いつも暖かく迎えて下さる加子母のみなさん、はじめてお会いすることができた方、木匠塾OBじゃないけどいつも加子母に連れて行ってくれる友人に、心から、感謝します。しかし、今回は飲み過ぎました、反省してます。笑
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