171206 古民家での自由で立体的な暮らしを見て、設計が始まった。蔵前の住宅リノベーション【設計編2】
おはようございます。つみき設計施工社の河野です。昨日のブログ記事で、来週から内装工事が始まる住宅リノベーションを簡単に紹介させていただきました。
僕の方からも少しプロジェクトのはじまりのお話をしたいと思います。
初めてのお打ち合わせ
初めてご相談をいただいたのは、1年半以上前だったかと思います。
山梨の古民家に住む4人家族。2018年の春に、ご実家のある蔵前へと家族みんなでのお引越しを考えておられました。伝統的なものづくりを生業にされているご夫婦で、ご実家の建物の1Fを工房として活用し、三階をリノベーションして住居にしたいとのご相談でした。
初めてのお打ち合わせでは、蔵前の現地にて、山梨のご自宅での暮らしについて、詳しくお話を伺いました。
十数年前に関東から移り住んだ山梨の山の中にある大きな古民家。大きな木の空間の中に、2階部分があり、奥の階段を上がり、、二階へはキッチンの上にある橋の様な通路を渡って、、、(なんと魅力的 !!)
お話を伺えば伺うほど、一度住まいの様子を実際に見させていただきたい気持ちになりました。
いざ、山梨へ
それから数ヶ月後。
河野家の飛騨高山への家族旅行の道すがら、山梨のご自宅を見学させていただくことになりました。緑に囲まれた、細い坂道を抜けると大きな古民家にたどり着き、Iさんご家族と再会することができました。
大きな古民家の空間の中に、家族の自由な時間が流れていました。
一階には、長年ご夫婦で使われてきた織り機や、数々のアンティークの家具が置かれていました。
一番奥の部屋から階段を上がると、吹き抜けのダイニングの上部へ。
ダイニングテーブルやキッチンを見下ろしながら、木で作られた橋を渡ると二人の子供たちのスペースが広がっていました。
働く場所、暮らす場所、遊ぶ場所が、一つ屋根の下の空間の中で、穏やかに繋がっていました。
お昼を食べながら、ヒアリング
ダイニングでお昼を一緒にいただきながら、山梨での暮らし、蔵前の暮らしについて、ざっくばらんにお話をしました。
設計については、「色々見られてきたと思うので、お二人にお任せしたいです」と言ってくださるものの、お好きなスタイルやデザインなどを聞くと「シャルロット・ペリアン」の作品の載った雑誌を見せてくださいました。
少し余談になりますが、今年の10月にプライベートな休暇を取って家族でドイツを訪問しました。その際、ミュンヘンで訪れた現代美術館で、ペリアンの代表的な作品の一つ「プルリマブックシェルフ」の展示を目の前で見られたことは、予期せぬ偶然でした。
1時間ほどお話を伺ったあとは、古民家の周りを案内してもらい、山梨を発ちました。
一つ屋根の下で。
ご自宅の訪問を経て、私たちの頭の中は、これから始まるご家族の生活のイメージでいっぱいになっていました。この生活のイメージをどうやって、60平米ほどの空間の中で再編することができるか。山梨と蔵前。建物も周辺環境も全く異なるけれど、
「一つ屋根下の空間で、家族4人が自由に暮らす」
ことを、大切にしようと思いました。住む環境が大きく変わっても、子供たちにとっても、ご夫婦にとっても、ここで住むことが楽しいと感じる場所にしよう、と。こうして、設計のコンセプトが決まりました。コンセプトとは、生活のビジョンと言い換えてもいいかもしれません。
平面レイアウトのスケッチ、模型での検討を繰り返しながら、設計がスタートしました。>171127【設計編】東京・蔵前の住宅リノベーション )
このプロジェクトから妻の桃子も仕事に半分復帰、基本設計を中心になって行いました。以降の実施設計・施工設計は、私とスタッフの田中が中心になって行って行きます。いよいよ来週頭からリノベーションが始まります。納まりを描いたり、工程を組んだり、ともに構想してきた空間がこれから生まれるプロセスを想像して、わくわくしています。
また、ここで進捗をご報告したいと思います。
つみき設計施工社
河野直
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まずは、お会いしてお話しするところから。
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詳しい募集要項は後日公開しますが、興味のある方は、
info◇tsumiki.main.jp(河野宛て)までご一報ください。参考:こちらの夏のインターン募集記事
http://tsumiki.main.jp/?p=2549***
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